事業継続力強化支援計画とは?事業継続力強化計画との違い

事業継続力強化計画

事業継続力強化支援計画とは、小規模事業者が事業継続力強化の取り組みを支援するために、商工会または商工会議所が市町村と共同で支援していくための計画を言います。

中小企業・小規模事業者が策定するのが「事業継続力強化計画または連携事業継続力強化計画」であり、その策定を商工会または商工会議所が支援するために策定するのが「事業継続力強化支援計画」ということになります。計画の名称が似ていますが、目的や内容は全く異なるものとなりますので注意が必要です。

中小企業・小規模事業者が策定する事業継続力強化計画については、BCP(事業継続計画)との違いを含めて整理してありますので、こちらをご覧ください。

中小企業強靭化法について

近年、大規模な自然災害が多発する中にあって、中小企業・小規模事業者が行う自然災害への事前対策(防災・減災対策)を促進するため、令和元年7月16日に施行されたのが「中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律」(いわゆる、中小企業強靭化法)です。

中小企業強靭化法において、防災・減災に取り組む中小企業がその取り組みを事業継続力強化計画として取りまとめ、申請することで国が認定する「事業継続力強化計画の認定制度」が開始されました。

事業継続力強化計画の認定制度
(出所:単独型計画策定のための支援人材向けテキスト、中小企業庁)

また、同法のなかで、「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律」(これを「小規模事業者支援法」といいます)の一部が改正され、小規模事業者の事業継続力強化の取組を商工会又は商工会議所が市町村と共同で支援していくこととなりました。

この際に作成されるものが「事業継続力強化支援計画」です。

事業継続力強化支援計画の認定制度
(出所:単独型計画策定のための支援人材向けテキスト、中小企業庁)

事業継続力強化支援計画は、商工会又は商工会議所がその地区を管轄する市町村(特別区を含む)と共同して小規模事業者の事業継続力強化を支援するための計画であり、都道府県知事が事業継続力強化支援計画を認定する仕組みとなっています。

事業継続力強化計画の策定支援は商工会および商工会議所がベストな理由

商工会および商工会議所は災害発生時等に企業が頼る存在

過去にさまざまな災害が発生してきました。そして、その都度、中小企業・小規模事業者は復旧に尽力してきました。

中小企業の災害対応に関する調査によると、被災した企業が復旧・復興する際に最も役立ったものとして「損害保険(21.4%)」が最も多くなっています。次いで、「公的機関の相談窓口(商工会議所・商工会含む)(14.0%)」となっており、商工会および商工会議所は地域の企業にとって災害時には頼りにされる存在となっています。

中小企業の災害対応に関する調査
(出所:単独型計画策定のための支援人材向けテキスト、中小企業庁)

事業継続計画(BCP)の策定ノウハウ

自然災害時などの緊急時にスムーズな復旧を行うために策定する計画として、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)があります。

事業継続力強化計画と事業継続計画(BCP)の違いでも紹介しているように、BCPの策定率は中小企業・小規模事業者にとってそれほど進んでいません。策定していない理由としては、「人手不足」「複雑で、取り組むハードルが高い」「策定の重要性や効果が不明」といったものが挙げられています。

BCPを策定していない理由
(出所:中小企業白書2019、中小企業庁)

商工会および商工会議所には、BCPや経営計画などの策定ノウハウが蓄積されているため、中小企業・小規模事業者に対して「人手不足解消」や「複雑さを取り除きハードルを下げる」といった支援が実現できます。

啓蒙活動や働きかけの実績

BCPは、中小企業・小規模事業者にとって策定率はそれほど伸びていないものの、全国の商工会および商工会議所では、過去数年間にわたってBCPの重要性を訴求し、策定支援を行っています。

BCPを実際に策定した中小企業・小規模事業者が、何をきっかけにBCPを策定したのかに関するアンケート調査においては、「販売先からの勧め」が最も多く、「行政機関からの勧め」「自身の被災経験」「国内での災害報道」「地域の支援機関からの勧め」と続いています。

このうち、「地域の支援機関からの勧め」は商工会および商工会議所のことであり、策定に向けた意欲喚起や動機付けに実績を有していることが分かります。

BCPを策定したきっかけ
(出所:中小企業白書2019、中小企業庁)

このように、商工会および商工会議所は、事業継続力強化計画の策定支援を行う支援者としてベストであると言えるでしょう。

商工会および商工会議所の支援

令和元年度よりスタートした事業継続力強化計画の認定制度ですが、本格的に策定が進んでいくのは令和2年度からであると考えられます。

令和元年度においては、事業継続力強化支援計画の認定数は全国的にも少ないものとなっていましたが、令和2年度になってから急増しています。そのため、今後は全国各地の商工会および商工会議所で、事業継続力強化計画のセミナーや策定ワークショップなどが行われ、策定支援が進められていくことになります。

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