事業継続力強化計画の認定が九州地方で増加傾向(2020年9月)

事業継続力強化計画

事業継続力強化計画の認定件数は、2020年6月末時点に1万件を突破してから、安定的に伸びています。

特に8月の認定状況として注目できるのは、九州地方で認定数が急増したことです。九州地方においては、令和二年度になってから毎月認定数が増加しており、事業者の意識の高さはもちろん、支援機関による積極的なサポートが行われているものと考えられます。

台風が注目される季節になってから、あらためて事業継続力強化計画の策定に関心が集まっていることも指摘することができます。コロナ禍にあっても、全国各地で事業継続力強化計画の策定に関するセミナーが次々に開催されており、支援体制が強化されつつあります。

地域別認定件数・分析(2020年9月)

事業継続力強化計画の8月末時点における地域別認定件数一覧は次の通りです。

「事業継続力強化計画」地域別認定件数一覧(令和2年9月16日更新分)、中小企業庁
出所:「事業継続力強化計画」地域別認定件数一覧(令和2年9月16日更新分)、中小企業庁

認定率について

地域に存在する中小企業(事業者)のうち、実際に事業継続力強化計画の認定を受けた事業者の割合を「認定率」として考えたとき、当サイトが算出した都道府県別の事業継続力強化計画認定率は次のようになります。

事業継続力強化計画認定率(2020年8月)
出所:中小企業庁の公開データを基に当サイトで作成

pdf: 事業継続力強化計画都道府県別認定率(令和2年8月末)

認定率についてのランキングは次の通りとなります。()内は、前月のランキングを示しています。

・累計認定件数が多い都道府県は、「東京都(1,469)」「大阪府(1,137)」「愛知県(976)」
(累計認定件数が多い都道府県は、「東京都(1,180)」「大阪府(1,065)」「愛知県(825)」)

・累計認定件数が少ない都道府県は、「島根県(40)」「鳥取県(44)」「秋田県(45)」
(累計認定件数が少ない都道府県は、「島根県(36)」「秋田県(39)」「鳥取県(40)」)

・累計認定率が高い都道府県は、「岡山県(0.724)」「静岡県(0.697)」「香川県(0.631)」
(累計認定率が高い都道府県は、「岡山県(0.657)」「静岡県(0.624)」「香川県(0.596)」)

・累計認定率が低い都道府県は、「青森県(0.118)」「岩手県(0.140)」「秋田(0.136)」
(累計認定率が低い都道府県は、「青森県(0.105)」「岩手県(0.113)」「秋田(0.118)」)

県ごとに見ますと、事業継続力強化計画の認定数は前月と比べて増加していますが、認定件数および認定率に関しては、ほぼ前月と同じ傾向(順位)となっています。

事業継続力強化計画(中小企業強靭化法)が2020年10月に変更(改正)され、従来の自然災害だけではなく、感染症やサイバー攻撃もリスクの対象として内容に盛り込まれるようになりました。これにより、感染症に対する取り組みについても、さまざまな支援の対象に加えられることになりました。

新型コロナウイルスをきっかけに感染症対策に関心を持った事業者にとって、事業継続力強化計画の認定はその有効性が高まりました。

詳しくは、事業継続力強化計画の支援対象に感染症が追加!強靭化法改正

関連記事一覧

カテゴリー

アーカイブ